3Dプリンターで作った物


 [2015/03/21 09:44:45]

● プラスチックケースを探すのは面倒

memoPicture001.jpg memoPicture002.jpg


 私の趣味は電子工作。いつも悩むのが作った基板を入れるケース。これまでは市販(例え ばタカチ秋月 電子)の物を使っていました。色々な種類があるのは良いのですが、回路基板に合うケースを探すのが面倒。逆に、ケースに合わせて回 路基板を作らざるを得ないと言う、変な状況でありました。


注:上記右の装置は周波数カウンタで計測結果を SD カードに保存できる装置です。加圧輸液バッグの残量計測の試験に使った物です。


● 3D プリンタを購入

memoPicture003.jpg

 この、ケースの問題を解決してくれたのが 3D プリンタです。1年程前になりますが、Amazon の世界を旅していたら、ふと目に留まったのが XYZprinting 社の DaVinchi 。3D プリンターは、少なくても10万以上はすると思っていました。7万以下で購入できるプリンタが有るとは、私には衝撃でした。思わず「ポチ」っと購入。


● 大きすぎる


 購入する前までは、テーブルや机の上に置いて使えると思っていたのですが。いざ物が 届くと大きい事が判明。カタログスペックの寸法(55.8 x 46.8 x 51 cm)は間違いないのですが、寸法から現物を想像する、その困難さに戸惑いました。寸法から現物の大きさが想像できない、その後の3D造形で感じる事の先 触れだった出来事でした。


● ようやく慣れて来た


 あれからほぼ一年、最近ようやく慣れてきたところです。最初はケースを作るのが目的で した。でも、使っているとケース以外にも色々と作れそうな事が判りました。


● 造形物:その一例

memoPicture004.jpg memoPicture005.jpg


 このサイトでは3Dプリンタで作った物を色々と紹介していきたいと思います。上記写真 はその1例で、リゾビスト(磁性流体)を検出する小さなセンサーコイルを作る為に開発した CNC コイル巻線機です。最初はこれで作っていたのですが、作る度にコイルの直流抵抗が変わり、安定して作れませんでした。原因は巻線の張力が安定していない事 のようでした。


memoPicture006.jpg memoPicture007.jpg


 そこで次に開発したのが上記画像の巻線張力制御装置です。巻線時に線の張力を 20gf 程度に安定させればコイル抵抗はほぼ一定になることが判りました。


memoPicture008.jpgmemoPicture009.jpg


 で、完成したのが上記画像のハンディタイプ(電池駆動式)の磁性流体検出装置です。 ちょっと無骨ですが、ハンディタイプは世界初ではと思います。リゾビスト原液を 1/2000 まで薄めたものまで検出できるので、センチネルリンパ節の位置同定には十分に使えるのではないかと考えています。乳がん手術の後遺症が軽減で きれば嬉しいですね。SMD を使えば最終的にガラ携程度の大きさまでにはなると思います。


 これらはまだ製品化の予定はあり ません。興味があれば info@nis-lab.moo.jp にメールを。




 以上のように、3Dプリンタは単に電子回路のケースを作るだけではなく(ネットを見る とフィギュアの製作がメインの様な!)、これまでは機械屋さんに頼んでいた物が自分の机(私の所では床ですが)の上で、その日のうちに作ることができま す。

 これから少しずつ、3Dプリンタによる造形を、私が経験・習得したノウハウを紹介して いきたいと思います。


以上

 


[2015/03/21 11:11:59] 初稿

[2015/03/21 16:05:34] フォントサイズ変更