パルスアーク溶接用電極ヘッドの改良


 [2015/04/12 09:14:45]


 前回の改良は電極を取り外し易い様にするもの。今回は、パルスアーク溶接用電極ヘッド へ接続するケーブルの取り回しの改良を行った。


● 前回の改良

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Fig-1:邪魔なケーブルがある


 Fig-1 に示すよう、二本のケーブルが電極ヘッドケースに接続されている。一本は溶接負極ケーブルで、もう一本はソレノイドアクチエータ用のケーブルである。これ が溶接作業の邪魔になっている。


● 今回の改良

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Fig-2: 3D CAD で設計

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Fig-3: 断面図


 まず、ケーブルを電極ヘッドケース後側から接続させる。前回の溶接負極ケーブルは細く 抵抗が大きいと思われる。そこで車用の太いバッテリーケーブル(50A用)に交換する。ケーブルを太くするとソレノイドアクチエータの動きを邪魔するので 電極ジョイントとの接続には網コード(網シールド:5D2V流用)を使用する。ソレノイドアクチエータ用コードも電極ヘッドケース後側から接続させる。 キャップは前回の物を使用。


● 造形


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写真2:造形し組み立てた電極ヘッド


 3Dプリンタで造形し組み立てた物を Fig-3 に示す。ケーブルの取り回しが改善され作業し易くなっている。溶接負極コードも太い物に交換しアークの飛びも良くなった(コードを太くすると効果絶大)。 素材のABS、ダークブルーの残り少なくなってきたので小豆色に変更。まだ秋田は寒いので射出機温度は 230℃ にしている(標準は 210℃)。


 次回の改良は、シールドガスの取り回しになるだろう。ガスも後ろからが順当だろう。そ うそう実体顕微鏡下での作業も想定されるので電極ヘッドの固定も考える必要がある。まあ、この改良は実際の作業が必要とされた時でもいいのでは?




 [2015/04/12 09:44:01] 初稿


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