パルスアーク溶接の動画


 [2015/04/21 20:55:17]


 パルスアーク溶接、言葉というかテキストや画像だけでは実際にどんな物なのか判らない と思うので動画を公開してみようと思います。上手くできるかどうか判らないので今回は試験ということで。



 これが実際にパルスアーク溶接をしている様子です。0.5mm厚のスチール(たぶん SS400)板を二枚、直角に溶接している様子の動画です。溶接(通電)のタイミングはフットスイッチで行っています。プラス極は下敷きの銅板に接続され ています。ワークを銅板に接触しながらマイナス極の電極を溶接したい箇所に当てフットスイッチを踏んで通電しています。プラス極の銅板、意外に便利です。 前はプラス電極にワニグチクリップを使っていたのですが結構邪魔で不便でした。プラス極を接続した銅 板の下敷きの上で作業すると動画の様に対象を自由に動かす事ができるので非常に便利です。最後に溶接の強度を確認するため曲げています。溶接箇所以外で曲 がるので、思っている以上に強く溶接されていることが判ります。それから、この動画ではシールドガスを使っていません。


 最初の頃は、溶接メガネ(液晶式自動遮光溶接面)を使っていたのですが、面倒なので普 通の老眼鏡をかけフットスイッチを踏む直前に目をつむっています。ときどき目をつむる前にフットスイッチを踏んでしまい.... 前は牛革の手袋をしてい たのですが、これも面倒で現在は素手(あまり良く無いとは思いますが)。ヒューム対策のマスク、さすがこれだけは怖いのでしっかりと付けています。マスク を付けていても、何故か条件反射のように咳が出るのはなぜでしょうか。


 そうそう、動画で最初の一ヶ所を溶接してから板を曲げ角度を確認しています。これは目測ですが角度調節です。最初から奇麗な角度で溶接できないので、一回目は仮付けのようなものです。溶接開始直後、電極はソレノイドアクチエータで1〜2mm程引っ込みます、力の入れ具材で、上手くいかないこともあり、動画では二回、母材と電極が固着しているのが写っています。


 溶接後に「ピッピッ」と ブザーが鳴っているのが聞こえます。これは充電終了を知らせる音です。電解コンデンサーへの充電に、最初はランプを使っていたのですが思っていた以上に時 間がかかります。そこで定電流充電に変更したところ、動画の様に溶接直後に直ぐに充電が終了する位に早くなりました。Autoモードの母材と電極のコンタ クトを検知して溶接を開始するモードでは毎秒2回の溶接が可能です。とは言っても充電制御の FET が結構熱くなるので長時間は無理だろうな〜と思っています。


 動画を見て驚いたのですが、意外に火花が散っているのですね。溶接メガネを使っているせいなのか、判りませんでした。


以上、参考まで



 [2015/04/20 15:03:03] 初稿


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