■ ニッケル水素充電池の充電特性
[2015/05/09 13:10:43]
マイコン暴走誘発装置の電源として単三電池二本を使っている。電流が2A程流れるので 乾電池は問題であろう。そんな訳で、充電池を使う事に。だいぶ前になるが何の気無しに購入した「ニッ ケル水素電池パック 3.6V830mAh HHR-P104」。電池タブが付いていないので使っていなかったもの。スポット溶接 機を作ったこともあり、電極タブを付けマイコン暴走誘発装置の電源に使う事に。
● 電極タブを付ける
この写真は自作スポット溶接機で電極タブを付けたニッケル水素充電池です。ちょっと見 にくいかも。
● まずは充電
電池の電圧を計測したら 2.4V でした。ニッケル水素充電3本直列なので3Vは出ていると思ったのですが、購入しても充電せず、そのままにしていた結果でしょうか。まったくの空の状態だ と思います。そう言えば、全く空の状態から充電した経験ありません。そこで充電中の電圧と温度を計測する事にしました。データロガーには GL200 を使用しました。
● 充電器は
充電器には、何時も使っている CVCC (定電圧定電流)電源を使用します。充電電圧は電池3本直列なので 1.8Vx3本 = 5.4V にします。電流は切りのいいところで 1A の定電流に。これで充電を開始します。
● 充電結果(教科書的な結果)
充電電圧の変化(左)と電池温度の変化(右)を上記グラフに示します。1C以上の電 流で充電すると-Δが観測しにくくなると聞いていましたが、そんな事はありませんでした。奇麗な-Δが計測されています。本当に教科書的な充電特性だと思 います。グラフでは充電開始から約50分で充電電圧がピークになっています。これから計算すると 1000*50/60 で 833mAh ということになります。カタログでは 830mAh となっているのでピッタンコ。まったくの空の状態から充電するとこのようになるのでしょうか? もう少し多いと思っていました。
電池温度を見ると、充電開始から40分頃から温度が急激に上昇しています。温度上昇 を目安に充電の終了を決める事ができればと思っていましたが、ダラダラ上昇と急激な上昇の区別がはっきりしません。無理そうですね。
上記グラフを描いたプログラム。GL200 のデータをクリップボードに保存してから下記プログラムを実行する。
a$ = getClipText(0);
b$ = swapTextString(a$,"/"," ");
b$ = swapTextString(b$,":"," ");
copy(b$);
aa= getClipData(0);
a = grEdit(aa,|1,8|);
t = jst2mjd(a[#,2|7])-jst2mjd(a[1,2|4]);
t = (t[#,1]-t[1,1])*24*60;
b = addP(t,a[#,8|9]);
p1 = |0,60,10,4.45,4.7,0.05|;
p2 = |0,60,10,16,42,2|;
a# = parametricLinePlot(b[#,1],b[#,2],p1);
b# = parametricLinePlot(b[#,1],b[#,3],p2);
a#*b#;
● P.S.
「ニッ ケル水素電池パック 3.6V830mAh HHR-P104」ですが、専用の電池ボックスが有る様です。私が購入した時には売っ てなかったので最近ではないかと思います。専用の電池ボックスを使えば電池タブを付ける必要が無いので便利だと思います。
マイコン暴走誘発装置の電源として使う予定ですが、専用の充電回路を付けるのも面 倒。さてどうしましょうか?
[2015/05/09 14:02:47] 初稿
© 2015 Nishimura Hiromi (NiS-Lab)